今は東京にある会員制の病院で勤めている私は学生時代にカナダで短期ホームステイをした経験があります。普通の家庭に1ヶ月お世話になりながら語学学校に通うというプログラムでした。

その時、私の英語力はごく簡単な日常会話ができる程度で、しかもそれもたどたどしく話すことしかできないという粗末なものでした。自分でも自信がないので、最初はホストファミリーとは積極的に会話することもせず、相手の言っていることが分からなかったら笑ってごまかしてみたりしていました。

するとある時ホストマザーから、「笑ってるだけでは何を考えているか分からない」と苦言を呈されてしまいました。言われたときは落ち込みましたが、そもそも英会話を身に付けるためにホームステイをしているのにその機会を活かさない自分がいけないのだと気づきました。

その日からは、勇気を出して何でもいいから相手の言ったことに一言返してみるとか、分からなければ分からないとはっきり表すように頑張りました。言いたいことを伝えるためにたくさん辞書も引きました。

日本に帰る頃には、ホームステイでたくさんのことを学んだおかげで英語で話すことに抵抗がなくなりました。所詮1ヶ月ですから劇的に英会話力が上がったわけではありません。しかし少なくとも、つたない英語で恥ずかしいと思わずに、何とかして伝えようとする姿勢は身に付いたと思います。それと同時に、たとえ外国に行っても何とかなるという自分に対しての自信もつきました。